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北海道新聞 2026年11月1日発行号
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北海道新聞 2026年11月1日発行号

<記事本文>

中古でかなう新築の夢

リフォーム人気 売れる物件

北海道内で中古一戸建て住宅のリフォーム市場が活気づいている。建築コストや住宅ローン金利の上昇を背景に、新築より割安な中古住宅の需要が高まり、2025年度の成約件数は4千件近くと、20年前の2・5倍に拡大した。

不動産会社や住宅メーカーは、部分修繕にとどまらず、間取りや性能を刷新する大規模改修(リノベーション)にも力を入れる。新築に代わる選択肢として存在感を高めている。

大規模改修も注目

「地下鉄徒歩圏の新築は予算内で買えず、中古のリノベにたどり着いた」。札幌市で妻と1歳の娘と暮らす公務員男性(32)は昨年、南区澄川で築46年の2階建ての戸建てを約1100万円で購入。約2500万円かけて柱や梁などを残し全面改修した。

「同様の間取りは新築だと、土地含め5千万~6千万円。新築感覚で価格も抑えられて満足」と話す。

4年連続増加

東日本不動産流通機構(東京)によると、道内の中古一戸建ての25年度の成約件数は3856件と4年連続で増えた。

不動産コンサルタントのインフォメーション・システム・キャビン(札幌)の志田真郷社長は「コロナ禍が明け、ウクライナ侵攻による世界的なインフレが起きた22年以降、マンションや新築戸建ての価格が高騰し、割安な中古戸建ての伸びが目立ってきた」と指摘する。

複数の不動産関係者によると、札幌市でJR駅徒歩圏内の2階建て注文住宅の価格は土地込みで5千万円超が相場という。

同機構の調べでは、札幌市の中古戸建ての成約の平均価格(25年)は2535万円で、全道平均は1816万円。これら取引額に加わる改修費を狙い、各社は動く。

道内中堅ハウスメーカー、ジョンソンホームズ(札幌)は31日、中古住宅を改修する「COZYの中古住宅専門店」の2店目を札幌市白石区に開いた。23年からのリフォーム済み中古住宅を売る買い取り再販も好調で、昨年度は30棟を売り、本年度は50棟が目標だ。

工務店の大進ホーム(札幌)は25年、リノベーション事業部を立ち上げ、「新築住宅に並ぶ経営の柱にしたい」(星野覚一朗社長)考えだ。

中古住宅探しからリノベーションの設計施工まで手がけるアルティザン建築工房(同)では、5年前と比べ問い合わせ件数が2割ほど増えた。「新築並みの家を新築より2~3割安く造れる。これに納得する30代の子育て世帯が多い」と話す。

「状態確認を」

道内の空き家数は約45万2千戸(23年)と5年前と比べ約2割増加。

主に空き家を買い取り、リフォームして売るカチタス(群馬県桐生市)は5月、苫小牧と名寄へ進出し、中標津への出店も準備中だ。リフォーム費用含む平均販売価格は約1700万円という。

原材料高と金利先高感から、リフォーム市場の成長は続く見通し。ただ、中古戸建ては目に見えない劣化などに注意が必要で、志田社長は「専門家による診断を含め物件状態の確認が重要」としている。

(有田麻子)

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